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その手、まだ終わっちゃいない。

“あきらめる前に読む”ハンドブック



 

はじめに

 

ハサミを握る手に、違和感を覚えた瞬間。クラブを振ったときに、手首に走る鈍い痛み。

それはただの「疲れ」だと、多くの人が思います。でも、日が経つにつれて——

 

・物を落としやすくなった
・シャンプーやカットの動きがつらい
・スイングの感覚がズレてきた

 

そんな“小さな違和感”が、次第に「仕事や趣味の妨げ」に変わっていきます。

 

 

第1章 手の痛みで、人生は止まる

美容師の佐藤さん(仮名・49歳)は、朝から晩まで、

お客様の髪に向き合う仕事を30年以上続けてきました。

ところがある日、シャンプー中に手首にピリッとした痛みが走るようになりました。

「そのうち治るだろう」と放っておいたものの、数週間後にはドライヤーを持つのすら苦痛になり、ハサミを扱う手の感覚が徐々に鈍っていったといいます。

整形外科で言われたのは「腱鞘炎ですね。安静にするか、いっそ手術しますか?」という選択。

けれど、毎日サロンを守る彼女にとって、「手を休める」ことも「切る」ことも現実的ではありませんでした。

同じような悩みを抱えていたのが、アマチュアゴルファーの村上さん(仮名・62歳)。

週末のゴルフだけが楽しみだった彼は、ある日突然、クラブを振るたびに手首から肘にかけて違和感を感じるように。

「このままだとクラブを握れなくなるかも」——その不安が、日常をじわじわと蝕んでいきました。

こうした人たちは少なくありません。そして皆、ある共通点を持っています。

それは、「手術は最後の手段にしたい」という想いです。

けれど、そんな彼らが選べる“切らない治療”の情報は、あまりにも少ないのが現実です。

“切らずに治す”方法は存在するのに、その情報が届いていないせいで、「知らないから選べない」状況が続いているのです。

この冊子では、そうした情報の偏りを少しでも解消することを目的としています。

続きは外来で希望者に渡します

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