

へバーデン結節とDIP関節固定術についてー手外科医として、誠実にお伝えしたいこと
へバーデン結節の治療として「DIP関節固定術」はよく知られています。医学論文では「満足度が高い」と評価されることもありますが、その“満足度”は主に 痛みだけ を基準に判断されていることをご存知でしょうか。 手を“使うための自由度”という観点では、別の顔が見えてくることがあります。 1|論文の満足度は“痛み中心”であることが多い 研究の多くは、 痛みの軽減 変形の安定 X線上の固定性 といった項目を中心に評価します。 一方で、 細かい作業のしやすさ 他の指・手首の疲労 違和感の持続 術後数年で感じる後悔 こうした 生活の質(QOL)に関わる部分 は詳細に評価されていないことがあります。 2|DIP関節は“なくても困らない関節”ではありません DIP関節は指先の最後の関節ですが、日常の細かな動作の“最終微調整”を担っています。 スマホ操作 タイピング 物をつまむ ボタンを留める 楽器演奏 細かな家事動作 この関節が動かなくなると、「なんとなく使いにくい」という感覚が長く残ることがあります。 3|固定により、負担の場所が変わることがあります...

山田哲生
5 日前


手根管症候群は外来で治す|注射 or 日帰り手術の最短ルート
はじめに|「怖い病気」ではありません 手根管症候群は、手首の中の“通り道”が狭くなって神経が押されることで起こります。しびれ・痛み・細かい作業のしづらさが出ますが、早めの段階の適切な対処で元の生活に戻れる可能性が高い病気です。 以下は当院の基本方針です。 当院の基本方針 全例外来対応・日帰り(局所麻酔) 手術においては小さな傷を目指し、当日から痛みの少ない範囲で動かす方針 治療は2本柱:「注射」か「手術」か 症状の強さ・期間・生活への影響から、最短でラクになる道を一緒に選びます。 外来注射(処置日に可・内容は非公開) 目的:しびれ・痛みの軽減、生活の質の回復 特徴:体への負担が小さく、仕事や家事を止めにくい 所要:短時間で完結 想定回数:単回~数回(症状に応じて調整) 向いている方: 夜間のしびれで起きてしまう まずは切らずに試したい 仕事を休みにくい・遠方からの受診 ※注射の具体的な内容は公開していません。診察とエコー評価などで、その方に合う方法を選びます。 日帰りの小切開手術(局所麻酔) 目的:神経の“通り道”を物理的に広げる 傷:できるだけ

山田哲生
4月23日


【再掲】諦める前に知ってほしい、術後の痛みに対する専門的アプローチ
「手術したのに、まだ痛む」「再発してどうしていいか分からない」「“もう手はありません”と言われた」 そういった声が、当院には日々届いています。一件や二件ではありません。もしかすると、あなたのその痛みも――。 🧠 神経が“潰れる”とは? 画像をご覧ください。黒く帯状に映っているのが「正中神経」です。 よく見ると、途中で細くなっている部分があります。これは周囲の異常に硬くなった組織が、神経を強く締め付けている状態です。 この原因が、「癒着」です。過去の手術、あるいは長年の使い痛みによる組織の傷跡・炎症が、神経や筋肉に貼りつき、動きと血流を妨げているのです。 💡 当院の治療アプローチ 当院では、個々の症例に応じた薬剤と技術を用いて、癒着した組織を**「切らずに剥がす」**処置を行います。 正中神経や筋膜、腱との癒着をていねいに解除 神経の表面(外膜)を圧迫している部分も、見逃さず処理 この技術には、正確な知識と高度な手技が必要です。“見えない場所”を扱うため、熟練した技術者でなければ危険を伴います。ちなみに私は2万件以上行っています。 📹

山田哲生
4月16日


最小侵襲手術について|手外科治療
患者さんより 親指のばね指(腱鞘炎)に対して通常2cmほど皮膚切開を行いますが、 当院では 数mmの皮膚切開(※)で 行っています。 この方は、早期社会復帰が必要だったため3mmの切開で行いました。 術後制限はほとんどありません。 手はどんどん使ってもらい、数日で復帰しました。 ※最近は 1mm 切開を採用することが増えています。これもすべて特殊な刀、僕は愛刀ケルベロスと呼んでいますが、この特注の刃物のおかげです。 いろんな方々の創意工夫・日本の匠達の技術に支えられながら、そしてベンダーさんが実直に仕事してくださるおかげです。 たった一つの手術でも、多くの人々の支えあってこそですねぇ。 感謝申し上げます。

山田哲生
1月21日


へバーデン結節へのバイオセラピー 簡単な解説
もし指の第一関節が腫れ始めたら、どのように対処しますか?へバーデン結節の場合、これは単なる見た目の問題ではなく、痛みや不快感を伴う可能性があります。この記事では、へバーデン結節とその治療法の一つであるバイオセラピーについて、わかりやすく解説します。 へバーデン結節とは? へバーデン結節は、指の第一関節部分が次第にゴツゴツと変化する現象です。これは、庭に徐々に現れる小さな岩のようなもので、年齢を重ねるほどに出現しやすくなります。特に、手を過度に使用した結果として発生することがあります。 バイオセラピーとは? バイオセラピーは、簡単に言うと「自分の血液を使った治療法」です。血液から特別な成分を抽出し、痛みや不快感の原因となる部位に再注入することで、自己治癒力を促進します。これは、壊れた自転車のタイヤをパンク修理キットで修理することに似ていますが、修理されるのは自転車ではなく、あなた自身の体です。 へバーデン結節へのバイオセラピー へバーデン結節へのバイオセラピーは、「自己治癒力を促進する」方法がどのように機能するかが鍵です。想像してみてください。庭の

山田哲生
1月7日
